北海道の薪ストーブ暮らしと暖房費|薪・灯油・電気を使い分ける森の冬

冬の暖房準備、薪を割る夏 北海道の田舎暮らし

北海道の冬の暖房は、実際どうやって、いくらくらいで成り立っているのか。移住や田舎暮らしに興味がある方なら、一度は気になるところだと思います。私が暮らすのは北海道でも道東の森の古民家。札幌圏よりも気温が低く、冬の寒さが厳しい地域です。

この記事では、薪ストーブを中心にした我が家の暖房の実際を、薪の用意の仕方や費用、薪・灯油・電気の使い分けまで、正直にお伝えします。電気・ガス・水道も含めた1ヶ月の光熱費の内訳は別記事(1月の光熱費を公開)にまとめているので、ここでは「暖房と薪」に絞ってお話しします。

我が家の暖房は「薪・灯油・電気」の組み合わせ

我が家のメイン暖房は、北海道でも珍しくなってきた薪ストーブです。ただ、昨年の秋は予算が足りず十分な薪を購入できなかったため、この冬は薪と灯油ストーブの併用で過ごしています。さらに家には猫もいるので、電気ストーブや猫用のこたつも使っています。つまり我が家の冬は、薪・灯油・電気を組み合わせた暖房になっています。

暖房費は家の広さや暖房の種類で大きく変わるため、正確な金額を出すのは難しいのですが、実際に暮らして感じている現実を、できるだけ具体的にお伝えします。

薪ストーブのリアル|薪はいくら・どう用意する

薪ストーブ暮らしで一番気になるのが、薪の費用と用意の手間でしょう。我が家の場合をご紹介します。

薪ストーブを中心に過ごしていた過去3年ほどは、秋に薪を10立方メートル(リューベ)購入していました。樹種は広葉樹とカラ松がおよそ7:3の割合で、配送料を含めると約12〜13万円ほど。つまり、薪を中心にした冬でも、北海道の寒い地域では1シーズンに十数万円規模の暖房費がかかるのが現実です。薪は「タダの自然の恵み」というイメージがあるかもしれませんが、購入するとなると、まとまった費用がかかります。

しかも、一年を通して暖房器具を全く使わない月がほぼありません。夏(7〜8月)でも、天候によっては朝夕だけ使うことが珍しくないのです。北海道の道東の暮らしは、それほど寒さと長く付き合うことになります。

薪・灯油・電気を、どう使い分けるか

薪が十分でない今年は、灯油と電気で補っています。実際の金額はこんな具合です。灯油は11月末に3万円分、1月末にさらに3万円分を追加し、シーズン途中ですでに6万円ほど。春前にもう1度の追加を見込んでいます。電気代は冬になると夏より約1万円増え、月1万6千〜1万7千円前後になりました。薪ストーブを中心にしていても、灯油ストーブの稼働には電気も要るので、どれか一つでは成り立ちません。

使い分けの考え方としては、日中の主暖房は薪ストーブ、薪が足りないときや立ち上げの早さが欲しいときは灯油、足元や猫のいる場所のピンポイントには電気、というふうに組み合わせています。一つの暖房に頼りきらず、状況で使い分けるのが、寒冷地で無理なく冬を越すコツだと感じています。なお、金額はその年の寒さや燃料価格で変動します。あくまで私の一例としてご覧ください。

63歳で始めた、薪割りのこと

薪については、ひとつ自分でも驚いた体験があります。ここに戻って最初の2年ほどは、割られた状態の薪を購入していました。けれど一昨年、庭の木を伐採してもらった際に、その木を玉切りにして残してもらい、夏のあいだ自分で薪割りをすることになったのです。当時63歳。斧を振り下ろすのは、人生で初めての体験でした。

私はどこかで、薪割りは「自分にはできないもの」と思い込んでいました。けれど実際にやってみると、コツをつかめば年齢に関係なく割ることができました。斧だけでは難しい太い丸太も、手動の薪割り機を使えば割れます。女性でも十分に扱える道具で、価格は約4万円ほど。2シーズン使いましたが、今も問題なく働いてくれています。もっと早く斧を持っていれば、という思いも少しよぎりますが、今こうして自分の手で薪を割れることを、静かに受け止めています。薪割りは、買えば十数万円かかる薪を、自分の手間で用意できる手段でもあります。

厳しさも含めて|薪を準備する夏の時間

暖房費だけを見れば、北海道の冬の暮らしは決して楽ではありません。けれど、ここで生きているのは冬だけではなく、薪を準備する夏の時間も、季節の一部として続いています。その手間さえも、私は嫌いではありません。厳しさを含めて受け入れながら、この森の暮らしは静かに続いています。

暖房を含めた冬の光熱費全体の内訳は1月の光熱費を公開した記事に、森暮らし全体の生活費は65歳のリアル生活費にまとめています。北海道での冬の暮らしを具体的にイメージしたい方は、あわせてご覧ください。

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