65歳・未経験からゴルフ場フロントの仕事へ|転職サイトで見つけた季節の働き方

カントリークラブの桜 北海道の田舎暮らし


5月も半ばを過ぎました。森の雪はすっかり消え、外仕事を進めたい気持ちはあるのに、今年の春はなかなか思うように森仕事が進んでいません。理由は、この春から新しい仕事を始めたから。仕事に少しずつ慣れてきたとはいえ、まだ分からないことも多く、帰ってくると身体も頭もそれなりに疲れています。それでも、暮らしはちゃんと動いています。今日は、65歳から新しい職場で働き始めた私が、今感じていることを書いておきたいと思います。

この4月、ゴルフ場のフロントで働き始めました

ゴルフ場のスタート地点の風景

この春から、ゴルフ場のフロントで働き始めました。とはいっても、まだ働き始めて2ヶ月にも満たない新人です。今は、予約の流れや受付、会計、電話対応、会員様の登録やプレイ情報の整理などを、ひとつずつ教えてもらいながら覚えているところです。だからこの記録も、「分かったこと」ではなく、65歳から働き始めた私が今感じていることとして残しておきたいと思います。

実はこれらは、私が人生でずっと「苦手だ」と思い込んで避けてきた、事務仕事と接客、そしてお客様管理の仕事です。65歳から新しい職場に入るのは、思っていた以上に頭を使います。一度聞いてすぐ覚えられることばかりではないし、帰ると体より気持ちが疲れている日もあります。娘ほど歳の離れた先輩たちに教えてもらいながら、毎日いっぱいいっぱいで取り組んでいます。65歳になってから、まさか自分がゴルフ場のフロントに立つとは思っていませんでした。

この仕事を見つけた経緯|転職サイトへの登録から

この仕事は、転職サイトに登録したことがきっかけでした。何か新しいことに挑戦したいとか、65歳でも働けることを証明したいとか、そういう美しい理由ではありません。実際には、生活していくために仕事が必要だったからです。

その必要があって転職サイトに登録し、そこから届いたリクエストを見て、すぐに申し込みました。履歴書を書くときも、面接を受けるときも、特別に自分をよく見せようとしたわけではありません。これまで自営業をしてきたこと、接客をしてきたこと、人と関わる仕事をしてきたことを、そのまま伝えました。年齢のことを気にしなかったわけではありませんが、「65歳だからどう見られるか」よりも、まずは働く場所を見つけなければ、という気持ちの方が大きかったです。結果として、今のゴルフ場フロントの仕事につながりました。

私の場合は、きれいな転職ストーリーではありません。必要があって動き、登録し、申し込み、面接を受けた。その先に、今の仕事がありました。でも、人生は本当に分からないものです。苦手だと思っていたことの中にも、やってみなければ分からない景色がある。今さらながら、そう感じています。やってみて気づいたのは、自分にはもともと、人間が好きで、人を観察するのが好きな面があったこと。お客様との会話はもちろん、歳の離れたスタッフたちとの会話も楽しい。この仕事に就かなければ出会えなかった人たちと、毎日一生懸命に向き合っています。あたふたしながらも人に助けられ、人に出会いながら、1ヶ月半が過ぎました。

勤務時間と働き方|季節契約という働き方

気になる働き方の具体も、書いておきます。同じように「シニアで働こうか」と考えている方の、参考になればと思います。

  • 契約期間:4月1日から11月24日までの季節契約(冬は閉ざされる職場です)
  • 勤務時間:朝6時45分から、その日の業務が終わるまで(天候や予約状況で終わる時間が変わります)
  • 休日:月に5〜6日ほど

朝が早く、休みも多いわけではないので、森のいえの活動と両立するのは、正直なところ簡単ではありません。それでも、自分の休みの日を使って、森のいえの準備や料理教室、森しごとを少しずつ進めています。外の作業は天気にも左右されますし、仕事の疲れが残っている日もあります。思うように進まないこともありますが、今の私にとっては、外で働くことも、森のいえを続けることも、どちらも暮らしを支える大切な柱です。二足のわらじというと聞こえはいいかもしれませんが、実際には、限られた休みと体力の中で、その時できることを少しずつやっている、というのが今の正直な働き方です。

朝の森から、職場へ向かう時間

朝の早い仕事ですが、少しも苦になりません。私はもともと朝型人間なのです。朝靄のかかる森を出て、街を抜け、カントリークラブまで。車で15分から20分ほどの距離です。街の中は、まだ小学生や中学生、通勤の人たちが歩き始める前に通り抜けます。コンビニの前には配送のトラックが停まり、朝早くから皆が忙しそうに働いている。暖かくなってきたからか、犬の散歩をしている人を見かけることもあります。人々が少しずつ動き出す朝の風景を見ながら職場へ向かう——そんな朝の時間も、今の私の暮らしの一部になってきました。

北海道のカントリークラブで知った、季節の違い

カートが並ぶスタート地点

この仕事に就いて、初めて知ったことがあります。北海道のゴルフ場は、季節に大きく左右されるのです。カントリークラブの正式オープンは4月18日、その前の4月11日に仮オープンがありました。仮オープンの頃は、コースの所々にまだ雪が残っていて、全体が問題なく使える状態ではありませんでした。オープン後のある日には、深夜に降った雪が積もって、その日はプレイができずお休みになったことも。きっと本州ではあまり考えられないことなのだろうなと思います。

そんな北海道のゴルフ場ですが、先日、東京からのお客様がプレイ後に「ここのグリーンは素晴らしいね」と声をかけてくださいました。毎日、コース科のスタッフたちが丁寧に手をかけてきた芝生です。とても嬉しい言葉でした。どんな業界でも、すみずみまでベストを尽くす姿勢は誇れること。自分も常にベストで臨みたいと思いました。森に暮らし、冬に閉ざされる土地で、春から秋までの仕事に通う。それもまた、今の私の暮らしのかたちです。

森仕事は進まなくても、暮らしは動いている

朝が早い分、帰宅も早いのですが、新しい仕事を覚えることに頭も身体も使っていて、帰るとまずひと息つく必要があります。雪が解けたら、草刈りも、開墾も、レイズドベッドの続きも、外の水場づくりも——やりたい森仕事はたくさんあるのに、今年の春は思うように進んでいません。

けれど、止まっているわけではないのです。来週は猫の「うた」の手術があり、今日は美容院にも行ってきました。うたの手術が無事に終わったら、森で使う石の板やレイズドベッド用の材を買いたいと思っています。仕事のシフトが出たあとには、SNSで『フードセラピスト養成コース』と『時々カフェ』の開催可能日として自分の休みを公表しました。するとすぐに6月2日の養成コースの希望があり、開催が決まりました。自分の休みの日しか『森のいえ』の活動日にあてられないのは少しもどかしくもありますが、今はそれも割り切って、仕事も森のいえの活動も、できる範囲で精一杯取り組んでいます。森の開墾や外仕事だけを見れば進んでいないようでも、猫のこと、仕事のこと、森のいえのこと——ひとつずつ予定が決まり、暮らしは確かに動いているのです。

二足のわらじではなく、どちらも本業

澄んだ空気と美しいグリーン、お客様を待つカート

こういう状態を「二足のわらじ」と言うのかもしれません。「本業はどっち?」と思うこともあります。でも私にとっては、どちらも本業です。どちらも、今の私がやりたいこと。もちろん仕事である以上、収入につながることでもありますが、お金のためだけにやっているわけではありません。新しい仕事は自分を成長させてくれる場所であり、『森のいえ』の活動は、自分の中にある喜びを形にしていく場所です。

幸いなことに、新しい職場ではとてもいいスタッフの皆さんに出会えました。振り返ると、去年の5月末は、好きだった仕事を辞めた時期で、人との関わりの中で少し気持ちが疲れていた頃でもありました。だからこそ今、新しい職場でまっすぐ関わってくれる人たちと出会えていることを、とてもありがたく感じます。私はSNSをオープンにしてきましたが、職場の人たちも自然にアカウントを教えてくれて、お互いの投稿について笑いながら話せる。そのオープンな感じが、私にはとても気持ちいいのです。

朝早く起きて仕事に向かい、新しい人たちに教えてもらいながら、家に戻れば猫たちがいて、森のいえの予定も少しずつ動いている。森仕事は進まなくても、暮らしはちゃんと動いている。だから、私の今は、毎日楽しいのです。65歳から新しいことを始めるのに、遅すぎるということはないのかもしれません。同じように「この歳で新しいことを」とためらっている方が、もしいたら——やってみなければ分からない景色がある、と伝えたいです。

北海道のカントリークラブの風景

「65歳から生き直す」と決めた今の暮らしについては人生を選び直した記事に、森のいえの活動はフードセラピー森のいえのご案内にまとめています。あわせて読んでいただけたら嬉しいです。

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